埼玉公立高における平成29年国公立大学合格状況から見えるもの①

国公立大学合格状況については、主な高校では、6/18現在で川越女子を除いて各校のweb上で何らかの形でこの春(平成29年度)の実績を公表しています。

今回は難関高の次に位置する高校(以下、準難関高とします。)を中心に考察してみます。

準難関高では、国公立大の合格実績を伸ばした時は、難易度的には下位に位置する国公立大の合格が増えているケースが結構あります。

ここで、国公立大合格率(現役+浪人)をグラフにしてみました。なお、合格率は例年同様、分母は募集人数としています。全体の合格率順に左から並べています。
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中央付近から右側、不動岡から熊谷女子の6校では、全体の国公立大合格率は大きく変わりませんが、川口北と熊谷女子は、他の4校と比べると、その他国公立大の合格の割合が高いことがわかります。

熊谷女子については、群馬大または群馬県の公立大の合格者が比較的多くなっており、自宅から近い大学に行きたいという希望は結構多いと思われますので、学力レベルにかかわらず志望するケースもあっても不思議はなさそうです。
なお、熊谷高も群馬大の合格が多くなっています。

一方川口北では、全国の公立大など様々な大学に合格している傾向があると思います。
所沢北でも昨年と今年、やはり様々な地域の合格者が多くなっていますが、こちらは範囲が少し狭く国立大がやや多く、また公立大は近県が多いようです。

国公立大の合格実績は、中身をよく見て判断するべきという事例ではありますが、一方では、地元に拘らずに多様な地域からの選択を検討することが合格への1つの道であると示しているともいえそうです。

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学校選択問題でない学力検査問題(数学と英語)の難易度は適正だったのかを推測する

表題の件の推測については、学校選択問題を選択した高校(以下「選択高校」と呼びます。)の受検者が、学校選択問題でない学力検査問題を受けたらどのくらいとれるかを推測した平均点(以下、「推定平均点」と呼びます。)と、学校選択問題を選択しない高校(以下「一般高校」と呼びます。)の受検者の平均点と、を基に「推定平均点」を算出して、28年度の平均点と比較することで行おうと思います。
ここでは、出題の問題自体の質は、適性であるという前提です。

以下の計算式で「推定平均点」を算出します。
「一般高校」の受検者の平均点=A
「一般高校」受検者合計=B
「選択高校」の受検者の平均点=C
「選択高校」受検者合計=D
「推定平均点」=(A×B+C×D)÷(B+D)

まず数学ですが、仮に「選択高校」の受検生の平均が満点とすると、「推定平均点」は56.3になります。さすがにそれはあり得ないのですが、最高でもそこまでというのが、1つの目安になると思います。
学校選択問題の半分は普通の学力検査問題と共通ですので、「選択高校」の受検生が学校選択問題でない学力検査問題を受検しても、良くて平均70点程度ではないかと思います。
その場合全体の「推定平均点」は49.9となり、28年よりも若干難化したということになりそうですが、「選択高校」の受検生の平均が75点であれば50.9となりますし、概ね同じ難易度といっても良いのかもしれないと思います。

英語に関しては、学校選択問題の平均点が71.9と高いのですが、学校選択問題でない学力検査問題であった場合、「選択高校」の受検生の平均は80~90といったあたりになりそうです。
これを当てはめますと、80点であれば「推定平均点」は58.0、90点であれば60.1ということで、28年度の57.4よりは高い平均になりそうです。(なお、学校選択問題の平均点71.9点をそのまま使うと「推定平均点」は56.3となります。)
よって、学校選択問題でない学力検査問題の英語は28年度よりもやや易化したと言えそうですが、それでも6割程度ですので、易しすぎるものでもなかったと思います。

問題自体の質は適正であるという前提で、平均点のみで推測した場合、「一般高校」(学校選択問題を選択しなかった高校)で利用された、数学と英語の学力検査問題については、難易度は概ね適正な出題であったのかなと思いますが、数学は気持ち易化、そして英語は気持ち難化してもいいのかなというところでしょうか。

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【埼玉高校受験】学校選択問題の数学の平均点と理数科スライドの予想

公立高入試の発表が近づいてきました。
理数科からの普通科へのいわゆるスライド合格については、かつては予測値がほぼ的中していました。これは、比較的単純なモデルなのですが、意外によく当たっていました。
今年の予想は以下の通りです。

29理数科スライド予測

難易度や受検者の分布は徐々に変わってきている高校もあるようで、結果とずれが生じるかもしれません。また、所沢北と大宮北については、平均偏差値の基礎データがないので、大きく外す可能性があります。特に所沢北は、当初12名前後という予測値になったのですが、今回の受験者像は、下位層の増加が大きいのではないかと考え、パラメータを変更してみたところ、22名となりまして、とりあえずこちらを採用しました。

何度か書いていますが、理数科設置校で普通科を第1志望にしている場合には、第2志望者のスライド合格により、その分実質倍率が高くなるということを考える必要があります。

それから、学校選択問題の数学についても予想してみました。平成24年度の結果をベースとして、簡単に分布を予想して計算したところ、平均49.5点、標準偏差14.4という値でした。以下は予想した分布のグラフです。

29選択数学分布予測

感覚的には、平均45~50点、標準偏差20くらいかなと思いましたが、中位以下でほとんど差が出ないということなのかなと思います。
実際はきれいな正規分布ではないと思われるので、標準偏差はあまり意味はないかもしれません。

素人の予想ですので、外れたらごめんなさいです。

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浪人すれば国公立大に合格できるのか

自分も浪人、しかも2浪していますので、浪人してでも難関大を目指すということはよく理解できますし、また第一志望をあきらめないという思いも、個人的には大いに共感できるものです。

しかし、思いが強くても現実に合格できなければいけません。
そこで、各高校の公式ページで過去に公表されたか、または現在に公表されている数字から、浪人が適切か否かについて考えてみたいと思います。

いくつかの埼玉県立高校を例示していますが、その高校の自体やその生徒について論じたものではないので、そのあたりは誤解ないようにお願いします。

まず、浦和高校では、2016年3月の結果を見ると、現役よりも浪人の国公立大の合格者数が多くなっています。
その内訳は、上位、難関の国立の割合が高いので、浪人が良い結果を出していると言えそうです。

また、川越高校でも現役合格者がやや多いものの、浪人生も良い結果を出していることがわかります。浪人の成果は高いと言えそうです。

そして、現役合格の比率が高い大宮高校の理数科でも、2016年の結果や別途私が記録している前年の結果から、浪人して国公立大学に合格する割合は、現役には及ばないものの比較的高いものではないかと思います。

また、浦和第一女子高校では、各年の実進学者数や進学準備者数を明記して公表していますが、2015年3月の卒業生の進学準備者が82名、今年の国公立大進学者数が28名ですので、現役の進学率よりもやや高くなっています。
やはり浪人して結果をだせる割合は高いと思います。

しかし、浪人進学者の合計が77名となっているので2浪(もしくは進学をあきらめる)となっている可能性が高いことや、様々な私立大への進学者がいることも、確かなことです。こういったことは、浪人をするにあたっては、どの高校出身者であっても考えなくてはいけないことだと思います。

そして、所沢北高校では、毎年現役の進学者を公表しています。これによりますと昨年度は進学者数が308名でしたので、浪人は60名程度であると思われます。浪人の今年の国公立大の合格者数は11名でしたので、昨年の現役生の国公立大への合格率よりは高くなっていることになります。
ただし、絶対的な数字としての合格率が高いといえるのかは考えたほうが良さそうです。

ここまで見てきた状況からは、浪人すればかなりの確率で国公立大に合格できるものではないにしても、浪人して国公立大を目指すということは認めても良いと思える数字が出ているといえそうな気がします。

ただ、自分の2回の浪人経験からのアドバイスをしておきますと、前年度にあまり勉強していない状況であれば、浪人すると飛躍的に実力を伸ばすことは可能ですが、相応に1年間勉強していますと、さらに浪人を重ねてもあまり成績は伸びないということがあると思います。

様々なケースがありうるので、どれが良くてどれが駄目とは明確に言うことはできないと思いますが、総論として、少なくとも様々な結果になりうることを認識して、それでもなお苦しみを乗り越えてでも第一志望を目指すという、受験生本人の強い気持ちが必要だと思います。

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28年度埼玉公立高入試の分析結果公表

28年度埼玉公立高入試の分析結果が、8日に発表されたようです。

入試情報(埼玉県立総合教育センター)

早速簡単に分析です。

毎年やっていますが、分析結果から簡便的に標準偏差を算出してみました。
88.8ということで、概ね例年通りと思います。
(私の算出した結果は、24年度:89.0、25年度:88.6、26年度:86.5、27年度:88.0)
全日の平均点が269.4ですので、志望校の合格者平均の北辰偏差値と標準偏差によって、目標点が算出できると思います。
例えば、偏差値60なら358.2点、65なら402.6点、70なら447.0点となります。(あくまで目安です。また自己責任でご活用ください。)

今回は5教科合計点の分布を折れ線グラフにしてみました。
28埼玉高全体分布

のこぎりの歯のような形ですが、サンプル数が少ないためで、実際はもう少しなだらかな気がします。概ね正規分布になっているのではないかと推測します。つまり全体として概ね適正に選抜が行われたという推測になります。

教科別に見ますと、今年は極端に標準偏差が小さい教科がありませんでした。
しかし、英語、社会は標準偏差が大きいものの、最上位層では差がつかなかったかなと思います。
社会は問題が易しすぎたのかなと思いますが、英語は問題自体ではなく、受検者の学力の差が大きいということが適正な分布にならない原因だと思います。
その点では、学校選択問題は意義が大きいかなと思います。

国語、数学はいい感じの分布になっていると思います。

数学に関しては、選抜の点からは学校選択問題を採用しなくてもよさそうですが、今後は取り組み易い問題の比率を増やすとのことですので、特に難関とされる高校の選抜には、学校選択問題が必要になりそうです。

理科はかなり難化したようですが、上位層では適切に差がついてよかったのかな、という気がします。

埼玉の28年度公立高入試は、概ね適切なものであったと思いますが、英語や社会では、最上位層で差が付きにくく、その改善が課題かなと思います。
ただ、英語、社会にしても、多くの努力を積み重ねた受験生が高得点を取っていることは間違いないですし、ここで高得点を取れないと難関高では厳しいことになると思います。

29年度入試は、英語数学の易化方針と学校選択問題の採用、理科と社会での試験時間の変更、といった変化があります。
しかし、努力を重ねた受験生をより正当に評価できるようにという施策ですから、受験生は余計な心配をすることなく、頑張って欲しいと思います。

なお、今回の記事は、教科別の資料を詳しく見ての記事ではありません。各自でご確認いただければと思います。

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