私立高は大学受験に強いのか~その2

前回の続きです。

私立高では、公立高よりもコース分けがはっきりしているということが、最難関私立大の合格実績に反映されているようにも感じます。

1年時からのコース分けが大学受験に有利なことは、公立でも理数科の国公立大の卒業生数対比の現役合格者数の割合(以下、「現役合格割合」とします。)の高さで証明されていると思います。東大の入試などでは、幅広い学力が要求されますので、コース分けは必ずしも有利ではないのかもしれませんが、私大のように科目が限定されていますとそれに特化できるコースの方が有利なのは自明だと思います。

公立の普通科でも私立文系コース的なカリキュラムを選べるところが多いですが、私立高の方が、1年時からそうであったり、そうでなくてもより志望に特化したカリキュラムになっていると思われるところが多いのに比べると、どうしても不利になると思います。

また、今の早慶等の入試問題のレベルはよくわからないのですが、通常の高校の授業のレベルをかなり超えているのであれば、早くから対策をとる必要があり、また早い方がより有利ですので、中高一貫のカリキュラムを組める方がさらに有利ということがいえるのかもしれません。

一方、国公立大では、授業で対応しやすいセンター試験のウェイトが高いところも多いので、受験対策上高校の授業と補習でも十分対応可能と考えられ、最難関国立大ではなんともいえませんが、平均的に見ますと高校が公立か私立かといったことではあまり特徴は出ないように感じます。

ただ、ある私立高校では、高3の時など連日夜遅くまでハードな講習を行うところもあるようです。知り合いのお子さんが私立高校でしたが、まさにそういった状況で国公立大に現役合格しました。
また、他の私立高校でも、補習授業に熱心なようで、別途の受講料は取らないということもあって夏休みの補習などは全員参加と聞いたことがあります。その高校でも早慶等の難関私立大への現役合格割合は高くなっており、うなづけるところがあります。

公立高でも進学補習が始業前や放課後にもあり、息子の高校でも行われていました。ハードであればいいというものではありませんが、私が息子の高校受験時代に説明を聞いた範囲では、そのような補習がより充実している私立高校もありました。

それから、私立高では、大学受験時に生徒になるべく多くの大学を受けさせて私大合格を増やしていると勘ぐる向きもあるようですが、私立高だから合格者数が多いという傾向はみられないので、全体的には私立高だからということはなさそうに感じます。
例えば川越東では現役私立大合格者数の合計を卒業者数で割ると、1.97であり、蕨、浦和西といった公立高よりも低くなっています。公立男子校である川越高は1.4程度でありより低いですが、川越高の現役率の低さを勘案すればあまり差はないのかなと思います。

私大の現役合格割合が高い、すなわち合格人数が多くなるのは、公立や私立というよりも、現役志向が高いは低いかによるのかなと思っています。つまり、現役志向が高ければ国公立大の第一志望者でも私立大を複数受験するケースが多くなるということです。

最後に、今回はいつものようにデータを掲載していませんが、データについては各校のHPで公開されているもののみを利用していますので、確認が可能です。
受験生の保護者は忙しいとは思いますが、この記事のデータは別としても、志望校のデータは自分で確認してほしいと思います。そして、噂に惑わされることなく、保護者が自ら高校に出向いて説明をよく聞き、質問をすることで「真実」を知って欲しいと思います。

また、この2回にわたる記事は、あくまで私の独自の考察ですので、当たっているかは保証できません。そのあたりもご承知うえで見ていただければと思います。
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私立高は大学受験に強いのか~その1

先週末に浦和一女のHPを見たら、センター試験の志願票を生徒が提出したということが掲載されていました。9/26の出願開始に向けて、学校のサポートも始まっているのですね。
そして、高校受験では、受験生と保護者の皆様は、学校説明会や文化祭などでの学校訪問で忙しくなってきていると思います。

さて、表題の件、私立高は(同レベルの公立高と比較して)大学受験に強いということがよく言われていますが、そのあたりを少し探ってみました。
あくまで独自の研究ですので、保証の限りではありませんが、よろしければご覧ください。

結論としては、個別の高校によって強いところはあるのかもしれませんが、必ずしも私立だから強い、というものではないと思われます。
ただし、難関私立大に関しては、概ね強いということは言えるのかもしれません。

今回は、私立では開智、栄東、川越東、淑徳与野(順不同)について、公立では浦和、浦和一女、川越、川越女子、不動岡、浦和西、所沢北、蕨(順不同)について、国公立大、早慶上理ICU、GMARCHの現役合格者数、そして日本女子、津田、東京女子の3女子大についても調べてみました。

まず、開智高校では、高校入学者の在籍する高等部とと中高一貫部の両者の合格実績がでており、それによれば国公立大学全体の卒業生数対比の現役合格者の割合(以下、「現役合格割合」とします。)は概ね同等となっているものの、後者の方が早慶やGMARCH等の現役合格割合がかなり高くなっています。ここで国公立大の合格実績の内訳を見ますと、明らかに中高一貫の方が難関国立大の現役合格割合が高くなっており、生徒のレベル差が示唆されていると思います。したがって、早慶等の難関私大への合格者数も増えることは自然なことだと思います。

そして、県立川越高校では、国公立大全体の現役合格割合は開智高校の両部とほぼ同じですが、内訳は高等部と一貫部との中間に近いものとなっています。また、早慶等ではほぼ同じ現役合格割合であるものの、GMARCHでは県立川越の方がかなり高くなっています。
そして、淑徳与野、川越東、栄東といった高校では、早慶の現役合格割合は高くなっています。したがって、これらの4校では、早慶上理ICUといった、最難関私立大には強い傾向があると言えそうです。

全部の高校を見ていませんので、断定はできませんし、また中高一貫クラスの分もありますが、上位の私立校では、全般的に同じような傾向がありそうで、私立高の志望を考えるのであれば、そのあたりもチェックしておくと良さそうです。

次回に続きます。

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